それでも馬は走る

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2016年桜花賞の検討

 まもなくクラシック初戦の桜花賞ですね。

 昨年は、「ルージュバックは『前走マイル組圧倒的有利』の壁を打ち破れるか」というタイトルで書きました。
 ルージュバックは圧倒的な1番人気(単勝1.6倍)に支持されているが、前走は1800mのきさらぎ賞桜花賞の過去の傾向は、前走マイル組が有利なので、どうなるか?という視点で書いたのですが、結果は、1着レッツゴードンキ、2着クルミナル、3着コンテッサトゥーレがすべて前走マイル組。ルージュバックは9着に沈み、以来、勝利から遠ざかっています。

 念のため、昨年書いたデータを、最新のものに更新しておきましょう。
 
 舞台となる阪神1600メートルの成績は、全体的に、今回同距離>今回短縮>今回延長という傾向があります。現在のコースになった2006年12月以降の成績をまとめると

・今回短縮(1824頭)
  勝率7% 連対率13% 複勝率20% 単勝回収率64% 複勝回収率73%
・今回同距離(1881頭) 
  勝率9% 連対率18% 複勝率26% 単勝回収率69% 複勝回収率82%
・今回延長(1950頭)
  勝率4% 連対率9% 複勝率13% 単勝回収率68% 複勝回収率67%

つまり、もっとも成績がいいのは前走もマイルを走った馬で、前走から延長になる馬の成績はふるいません

桜花賞を走る3歳牝馬に限ると…。

・今回短縮(262頭)
  勝率5% 連対率10% 複勝率17% 単勝回収率27% 複勝回収率58%
・今回同距離(334頭)
  勝率9% 連対率19% 複勝率27% 単勝回収率83% 複勝回収率92%
・今回延長(364頭)
  勝率4% 連対率7% 複勝率9% 単勝回収率166% 複勝回収率73%

同距離>短縮>延長の傾向はさらに強まっています(延長の単勝回収率は、単勝万馬券が2回あるため跳ね上がっていますが)。阪神芝1600メートルを走る3歳牝馬は、前走マイル組を狙えば大損はない、といえるでしょう。

この傾向は、桜花賞でもあてはまります。というか、より強烈な偏りが出ています。今のコースで行われた2007~2015年の桜花賞を走った161頭の成績は


・今回短縮(16頭)(0,1,1,14)単勝回収率0% 複勝回収率33%
・今回同距離(85頭)(8,8,7,62) 単勝回収率56% 複勝回収率133%
・今回延長(60頭) (1,0,1,58) 単勝回収率72% 複勝回収率23%

9勝のうち8勝は同距離組。また、9年間の3着内馬27頭中23頭を同距離組が占めている計算です。

一方、短縮・延長組は合計76頭が挑んで(1,1,2,72)と、実に95%の馬が着外に終わっています(唯一勝利したのは2008年、前走1400メートルのフィリーズレビューから参戦したレジネッタ。12番人気でした)。

ということで、今年も前走マイル組に注目です!

もっとも今年は昨年と違い、メジャーエンブレム、シンハライト、ジュエラーなどの有力馬がみんな前走マイルなので、あまり参考にならない情報かもしれませんが…。