それでも馬は走る

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フェブラリーステークスの奇跡

今年初めてのG1、フェブラリーステークスが楽しみだ。


昨年の同レース、東京・後楽園のウインズにいた私は、16頭中16番人気のコパノリッキーの馬券を買ってみた。

通常、私は基本的にデータやオッズ重視で、最低人気の馬を買うことはほとんどない。しかしこのときはなぜか、気になった。そして、単勝272倍のコパノリッキーは、東京の長い直線、誰もが予想しない激走を見せ、優勝した。フロアが一瞬静かになり、ついで、形容しがたいどよめきが起こったことを覚えている。

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なぜコパノリッキーが気になったのかと問われれば、一応の理屈はある。「兵庫チャンピオンシップで圧勝したコパノリッキーが(その後大敗したとはいえ)最低人気で、2着だったベストウォーリアが3番人気という評価は、バランスを欠くのではないか」という疑問だ。ただ基本的には「直感」というしかない。馬柱をぼんやり見つめていて、ひらめいたのだ。

そのコパノリッキーが、今年はおそらく1番人気に支持されると思うと、感慨深い。同一のG1レースで、「1年目は最低人気で勝ち、2年目は1番人気で勝つ」という珍?記録を残せば、長年語り継がれるのではないだろうか。

データを突き詰め、脂汗をかいて考えても外れ続けるときもあれば、一瞬のひらめきで決めた馬が大穴を開けることもある。それが競馬の面白さでもあり、怖さでもあるのだとつくづく実感したレースだった。今年もひらめけばいいのだけど。