それでも馬は走る

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【東京優駿(日本ダービー)】ドゥラメンテに乗るM.デムーロ騎手と東京競馬場の相性

こんばんは。

日本ダービーの枠順が発表されましたね。2強とされるドゥラメンテとリアルスティールが隣合わせになるなど、興味深い枠順です。

スポーツ新聞の記事では、ドゥラメンテの強さが強調されています。確かに皐月賞のあの走りを見ると、その能力は素直に認めざるをえませんが、1点気になるのは、M.デムーロ騎手がそれほど東京競馬場を得意にしていないことです。

直近10年間の芝のレースで、同騎手の競馬場別成績は次のとおり。

・東京(99頭出走)  10- 7- 6- 76     勝率10%  複勝率23%
・中山  (133頭出走)17- 12- 14- 90    勝率13%  複勝率32%
・中京  (56頭出走)  16- 4- 4- 32        勝率29%  複勝率43%
・京都  (237頭出走)42- 31- 19-145 勝率18%  複勝率39%
阪神  (233頭出走)44- 34- 27-128 勝率19%  複勝率45%

やはり、全体的に素晴らしい成績です。しかし、他の競馬場に比べると、東京での実績は一段落ちます。京都や阪神で同騎手が活躍しているイメージを、そのまま府中にあてはめていいのだろうか、という気がするわけですね。

上記の表は全成績ですが、「1番人気の馬」に限ってみると、この傾向はより顕著です。

★M.デムーロ騎手が1番人気馬に乗ったときの成績(芝のみ、直近10年)
・東京 (10頭出走) 1- 1- 1- 7   勝率10% 複勝率30%
・中山 (26頭出走) 6- 8- 3- 9      勝率23% 複勝率65%
・中京 (20頭出走) 7- 3- 1- 9      勝率35% 複勝率55%
・京都 (46頭出走) 18- 9- 6- 13  勝率39% 複勝率72%
阪神 (51頭出走) 26- 9- 3- 13  勝率51% 複勝率75%

ご覧のように、京都や阪神では圧倒的な信頼感がある一方、東京では10頭出走して7回は馬券圏外。勝ったのは1回だけで、2着で入線したところ、1着の馬が降着になったことによる繰り上げでした(2011年2月20日の東京4レース、リンゴットに騎乗)。

ドゥラメンテはおそらく、単勝2倍台で1番人気に支持されそうですが、M.デムーロ騎手が東京を得意にしているわけではない(むしろ苦手)ことを意識しながら作戦を立てた方がよさそうです。それに他の騎手も、JRA所属になって初めてダービーを乗る同騎手にいきなり栄冠を獲られたくない――と、燃えるでしょうし。


もちろん本当に強い馬は、過去のデータを吹き飛ばすような勝ち方をするでしょうし、そういう鮮やかな姿を見るのも、また競馬の魅力だと思います。ダービー当日まで、いろいろ悩む時間が続きそうです。