それでも馬は走る

競馬の話題と、ささやかな予想をお届けします。

NHKマイルは前走から体重減の馬に注目!?

 5月8日はNHKマイルカップ。今年は、牝馬メジャーエンブレムの参戦で盛り上がっており楽しみです。

 このレースの特徴の一つは、前走からの体重の変化によって成績に違いがあること。前走から減った馬の成績や回収率が良いのです。若い3歳馬だけに、「体重が増えるのは成長している証拠でいい兆候」と思いがちですが、気をつけた方がよさそうです。

 具体的なデータはこちら。1996年のレース開始以降の全出走馬359頭の成績を、前走からの体重変化でわけてみます。

・前走より減少(160頭)…1着11頭,2着10頭,3着11頭,着外128頭 
              勝率7%、複勝率20%、単勝回収率92%、複勝回収率122%
・前走と同じ~プラス3キロ(130頭)…1着8頭,2着3頭,3着5頭,着外114頭
                                             勝率6%、複勝率12%、単勝回収率83%、複勝回収率60%
・前走より4キロ以上増加(69頭)…1着1頭,2着7頭,3着4頭,着外57頭
                                             勝率1%、複勝率17%、単勝回収率2%、複勝回収率92%

 いかがでしょうか。過去20回のレースの3着内馬60頭のうち、半分強の32頭が「前走より軽くなった馬」。NHKマイルは荒れるG1として有名ですが、過去に波乱を起こした数々の馬が、体重減でした。例えば2014年に14番人気で2着に入ったタガノブルグ(-6キロ)、2012年に15番人気で3着に入ったクラレント(ー4キロ)は記憶に新しい。

 また、3連単が973万馬券の大穴になった2007年は、1着ピンクカメオ(17番人気、-12キロ)、2着ローレルゲレイロ(1番人気、-4キロ)、3着ムラマサノヨートー(18番人気、-4キロ)と、馬券圏内をすべて体重減の馬が占める結果に。この年は、出走18頭中、体重減の馬は6頭だけでした。結果論ですが、「体重が軽くなった6頭」だけで3連単ボックス120点を買えば、973万馬券をとれていたわけです。

 逆に、4キロ以上増えた馬は振るわず、勝ったのは、2014年のミッキーアイル(1番人気、+8キロ)の1頭のみ。69頭出走し、単勝回収率がわずか2%と厳しい結果になっています。
 もっとも、体重が増えた馬も、2着や3着にはそこそこ来ていますから、簡単に切れないのは悩ましいところですね。

 JRAのウェブサイトでは、下記のページで「調教後の馬体重」が発表されていますが、この時点では、メジャーエンブレムを除く17頭が前走より増えているようです。

NHKマイルカップ(GI) 出走予定馬の「調教後の馬体重」 JRA

 
 ということで、明日はレース前に発表される馬体重に、ふだん以上に注目したいと思います。狙った馬の体重が減っていたらチャンス!かもしれません。